仮想通貨でも超有名な大手VCであるa16z（アンドリーセン・ホロウィッツ）から２０２３年の仮想通貨相場に関するレポートがリリースされました。
今回の内容では、仮想通貨市場が盛り上がりつつあるということと、イーサリアムのL2（レイヤ−２）技術について主に書かれています。
イーサリアムの手数料削減や高速処理を可能にする技術L2についてはすでに多くのプロジェクトが始動しており、中にはユーザーにエアドロップ（仮想通貨の無料配布）を行っているプロジェクトもあります。
今回のレポートで重要な分を私独自の視点で解説を交えてここにまとめています。
アンドリーセン・ホロウィッツ（Andreessen Horowitzまたはa16z、正式名称AH Capital Management, LLC）は、2009年にマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツによって設立されたベンチャーキャピタル会社。本社はカリフォルニア州メンロパーク。
投資先の主なステージはアーリーステージの新興企業と既存の成長企業。主な投資領域はモバイル、ゲーム、ソーシャル、eコマース、教育、企業向けIT（クラウドコンピューティング、セキュリティ、SaaS）
2006年から2010年にかけて、アンドリーセンとホロウィッツはテクノロジー企業に積極的に投資を行い、個別または共同で、Twitterを含む45の新興企業に8,000万ドルを投資した。この間、2人はスーパーエンジェル投資家として知られるようになった。wikipedia
この記事の目次
2023 State of Crypto Report: State of Crypto Index の紹介
新しい技術は周期的に進化します。仮想通貨では、これには活動が活発な期間が含まれ、その後にいわゆる仮想通貨の冬が続きます。
今や年次のState of Cryptoレポートが特徴的な期間に、カジュアルなオブザーバーが暗号業界が行っている急速な進歩を見落とすのは簡単でしょう. The Merge（２０２２年に行ったイーサリアムの大型アップグレード）のような主要なインフラストラクチャの改善(分散型およびオープン ソース開発における重要な成果) は、注目を集める倒産、バスト、および炎上ほど頻繁にニュースになることはありません。
当社の 2023 年レポートは、つかの間の価格変動のノイズと、web3 テクノロジーの永続的な進歩を含む重要なシグナルを追跡するデータとの間の不均衡に対処することを目的としています。全体として、このレポートは、市場価格が示すよりも健全な業界と、開発、製品の発売、継続的なイノベーションの安定したサイクルを反映しています。
ブロックチェーンにはよりアクティブなユーザー
毎月アクティブなアドレス (毎月オンチェーンで取引される一意のアドレス) がこれまで以上に増えています。先月、1,500 万の送信アドレスが確認されました。これは、価格がまだ高騰していた 2 年前の 2 倍以上です
1 つの考えられる説明: ブロックチェーンと web3 アプリケーションに関与する方法がますます増えています
DeFiとNFTの活動が再び上昇しているように見える
一方、DeFi と NFT の活動は、2021 年の高値から落ち込んだ後、再び増加しているようです。投機が冷え込むにつれて、融資、送金、アート、収集品、オンチェーン ゲームなど、より有機的な用途が出現したようです。
たとえば、ここ数か月で、NFT の購入者と DEX の量の両方が増加しました。
実際、分散型取引所である Uniswap は、過去2 か月連続で、米国最大の中央集権型取引所である Coinbase よりも高い取引量を記録
人々がプラットフォームを切り替えるのが簡単になればなるほど、競争が激化し、プラットフォームがユーザーから利益を引き抜くことができなくなります。
過去 2 年間で、NFT マーケットプレイスは 20 億ドル相当のロイヤリティをクリエーターへの二次販売で支払いました。たとえば、Meta が2022 年までクリエイターに10 億ドルを割り当てたweb2 と比較してください。この比較は、Meta のプラットフォーム (Facebook、Instagram、WhatsApp など) の月間ユーザー数が推定と比較して約37 億 4000 万人であることを考えると、さらに驚くべきものです
仮想通貨業界のアクティブな開発者
今日の仮想通貨業界には、毎月 3 万人近くのアクティブな開発者がいます。また、2020 年の強気相場の開始以来 60% の着実な増加は、価格の上昇に惹かれた開発者が定着していることを示しています。
ブロックチェーンは、有望な新しいパスを通じてスケーリングしています
ブロックチェーンのスケーリングは「レイヤー 2」ブロックチェーンから始めましょう。
これは、より多くのブロックスペースを提供し、トランザクション スループットを向上させ、手数料を下げることによって、基礎となるレイヤー 1 ブロックチェーン (イーサリアムなど) をスケーリングするように設計されたテクノロジーです。
以下のように複数のプロジェクトよりユーザー向けにエアドロップがすでに行われています。
昨年、L2s は Ethereum で支払われた手数料の 1.5% を占めました。
その後、そのシェアは 4 倍以上になり、イーサリアムで支払われる合計料金の 7% になりました。これは、より多くのアプリケーションが L2 上に構築することを選択していることを示しています。この傾向は今後も続き、エンド ユーザーに利益をもたらすと予想されます。
最後に、オープン ソース開発の歴史の中で最も重要なイベントの 1 つが昨年の秋に発生しました。
ネットワークが「プルーフ・オブ・ワーク」から「プルーフ・オブ・ステーク」コンセンサスメカニズムに移行。イーサリアムは大幅なアップグレードを達成。「The Merge」は、イーサリアムのエネルギーフットプリントを大幅に削減するアーキテクチャの変化を示しました。
かつては事実上不可能だった新技術が現実のものに
昨年、「ゼロ知識（zk Rollup）」システムの分野で急速な進歩が見られました。これは、ブロックチェーンのスケーラビリティを解き放つ強力で基本的なテクノロジーであり、プライバシーを保護するアプリケーションや分散型機械学習を可能にする検証可能なコンピューティングなどの新しいユースケースが急増しています。
/AI. これらのシステム (ゼロ知識証明を含む) には、事実に関する情報を明らかにすることなく、一連の事実が真実であることを証明または検証するための暗号化手法が含まれます。
米国は web3 でリードを失いつつある
多くの議論がありましたが、規制の明確さはほとんどなく、これが web3 の成長を妨げてきました。
その結果、アメリカの優位性が低下している可能性があります。2018 年から 2022 年の間に、米国を拠点とする仮想通貨開発者の割合は、世界の他の地域と比べて 26% 減少しました
まとめ
以上a16zのレポートについて重要な部分についてまとめました。
個人的には、今後仮想通貨市場は政府の規制と向き合いつつも技術革新から大きく成長していくのではという印象を受けています。
特に２０２３年はイーサリアムL2の普及が大きな注目を集めており、その点もこのレポートから感じ取れる内容となっています。
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