2021年2月22日から暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(通貨単位BTC)は1日で100万円幅の大きな暴落となりました。
今年に入ってのビットコインの大幅下落は1月中旬にありましたが今回のように1日で100万円幅の下落とはなりませんでした。
直近でここまでの悪いニュースがあったわけではないですが、大口投資家(通称クジラ)のビットコイン売りが影響と考えられています。
しかしながら、この暴落のタイミングでステーブルコインであるテザー(USDT)のNY州との訴訟問題が和解したとのポジティブニュースが流れ、今回の大幅調整は踏みとどまっている状況となっています。
ビットコインの暴落の状況、そしてその他の通貨の下落の状況を比較していきます。
この記事の目次
2020年2月22日からビットコインが大幅下落
こちらはビットコインの日足チャートになります。
今回の下落では470万円のラインまで下がり価格が反発している状況です。
チャート上の1月末の安値から引いたトレンドラインを一度下に割って、再度24日には戻している状況です。
このままトレンドライン上で価格が回復するのか、それとも再度調整下落となるのか注目ポイントといえます。
具体的に2月22日から大きな下落(赤のローソク足)が22日・23日と続いており、どちらも最高値と最安値が100万円の幅となっており2021年に入って最も大きな暴落となっています。
最高値 | 最安値 | |
---|---|---|
2月22日 | 608万円 | 503万円 |
2月23日 | 570万円 | 470万円 |
また今回の下落は1月中旬に発生した下落(チャート上の赤丸)と比較すると
最高価格 | 最低価格 | 価格差 | |
---|---|---|---|
1月中旬 | 435万円 | 308万円 | 127万円 |
今回 | 610万円 | 470万円 | 140万円 |
*2021年2月21日から2月24日
今回の下落幅のほうが大きいのがわかります。
こうやって比較してみると前回よりそんなに大きくは下落してない感じにもとれるわね。
主要通貨との下落比較
ここで主要通貨との下落の比較をしていきたいと思います。
ここでは21日の最高価格から23日の最低価格、そして現在価格を算出して暴落率を比較します。
最高価格 | 最低価格 | 現在価格 | 暴落率 | |
---|---|---|---|---|
ビットコイン | 608万円 | 470万円 | 540万円 | 11.2% |
イーサリアム | 21.5万円 | 14.1万円 | 18.1万円 | 15.8% |
バイナンスコイン | 370ドル | 185ドル | 272ドル | 26.5% |
エイダ | 1.23ドル | 0.8ドル | 1.04ドル | 15.4 |
以上のような結果となり、暴落率でいうとビットコインが一番低く、次にイーサリアム、エイダコインとなっています。
バイナンスコインについては直近でBSC(バイナンススマートチェーン)のDeFiへの資金流入が過剰であったためか暴落率は依然として26%と高い水準となっています。
ビットコインの暴落率が一番低かった要因としては
・時価総額が高くより価格が安定している。
・暴落時にテザーの問題解決のニュースがあった。
ということが言えます。
仮想通貨テザー(USDT)とNY州が和解
米ニューヨーク州司法当局は23日、暗号資産(仮想通貨)を発行する香港企業テザーと関連会社の交換会社ビットフィネックスに対し、顧客への説明が虚偽だったとして1850万ドル(約19億5千万円)の罰金を科すと発表した。テザー社は仮想通貨発行の裏付けとなる米ドルを十分に保有していなかった。仮想通貨運用を巡る投資家保護の問題が改めて浮き彫りになった。
NY州司法当局は2019年4月にテザー社とビットフィネックスを提訴し、係争が続いていた。このほどテザー社側が罰金の支払いに応じたことで、和解が成立したー日本経済新聞
今回の暴落の歯止めとなったニュースといえばこのテザー問題です。
これは以前から問題になっていたニュースであり、今回無事に和解成立となりポジティブ要因となりました。
テザーというのはドルに連動した仮想通貨(USDTの通貨単位)で現在仮想通貨の時価総額3.4兆円となっており、ランキングで5位となっている通貨です。
通常この仮想通貨テザー(USDT)を購入する場合、このテザーはドルと連動しているため、その価格の裏付けとなるドルをテザー社が保有している必要があります。*テザーを100万円発行したら、その分のドルを保有する必要がある。
当初テザー社がドルを十分に保有していない状況で、仮想通貨のテザーを過剰に発行していた問題がうきぼりになり問題視されていました。
しかしながらその問題視されている間にテザー社自身で問題が広がらないように手を売っていたと思われ、今回20億円の罰金で和解することになったということです。
ここまで極論の自体は通常ならないとは思うけど。
つまりそれだけ大きな問題であったといういことと、それが解決したことで好材料とみなされたのが今回になります。
機関投資家はビットコインの価格を買う準備をしている。
昨年からビットコインについては機関投資家が参入をしており非常に底堅い展開が続いています。
直近でも
・決済会社スクエアが2回めのビットコインを購入→約180億円
・マクロストラテジー社がビットコインに900億円の追加投資を検討
・民間宇宙会社のスペースX社がビットコイン投資を検討しているとの情報
など依然として企業のビットコイン投資が続いている状況となっています。