米ブロックチェーン業界の著名人であるケイトリンロング氏(Avanti Financial CEO)
は、「ビットコイン(通貨単位BTC)は、レバレッジ取引などの投機の道具として活用されるべきではない資産だと信じている」と2021年にマイアミで開催されたビットコイン2021で発言した。
*このインタビューはコインテレグラフが取材したものです。
2021年に入り、ビットコインを始めとした暗号資産(仮想通貨)相場は、テスラのCEOイーロン・マスク氏の発言などの影響が大きく相場が大きく変動している状況です。
個人的にこの状況は長期的にポジティブに働くと私は感じていますが、ケイトリンロング氏は短期的な上げ下げの道具としてビットコインは使われるべきでないと考えているようです。
*上は動画ではなく画像です。
コインテレグラフが実際にインタビューを行った動画はこちら
ビットコインはレバレッジなどの投機の道具ではない。
“Once you get into Bitcoin and you start losing money, I consider that to be really valuable tuition for really learning what Bitcoin is. We’ve got a lot of new people in this industry now who are going through those lessons, and hopefully, folks will learn from them. Especially in this bull market, there’s been so much leverage added to the system. For those of us who’ve been around a long time, we’ve learned these lessons a long time ago — you don’t leverage Bitcoin.”
「ビットコインを最初に投資をして時に損をすることがあれば、ビットコインが何であるかを本当に学ぶための貴重な授業料だと考えています。
現在、この状況について、これらのレッスンを受けている多くの新しい人々がいます。そして、うまくいけば、彼らはビットコインから学ぶことができるでしょう。
特にこの強気相場では、システムに非常に多くのレバレッジが追加されています。長い間投資をしてきた私たちにとって、ずっと前にこれらのレッスンを学びました—あなたはビットコインを活用していません。(ビットコインでレバレッジトレードをしている人たち」」
ケイトリンロング氏はマイアミのビットコイン2021年でのインタビューで、ビットコインでレバレッジ取引を行い短期の相場を動かしている状況で、ビットコインを資産として活用したいないと発言しています。
2020年から始まったビットコインの上昇相場について、4月の700万円という歴代最高価格からビットコインは現在440万円という価格まで下落をしています。
しかしながら、ケイトリンロングは「まだビットコインは上昇相場である」と考えているようです。
そしてビットコインについてはソルベンシー(財務健全性)は、レバレッジや流動性以上に重要としています。
規制がビットコインやステーブルコインをより具体的にする
“The punchline is that if you pay your taxes and you get regulated, and you don’t take shortcuts, you’re going to be okay. Those that are trying to commit crimes, or defraud consumers, or not pay taxes and not comply with the law, then those people are not going to be okay.”
「最終的に言いたいのは、ビットコインについて適切な規制のもとで税金を払い、変な近道をしなければ大丈夫だということです。
犯罪を犯そうとしている人、消費者をだまそうとしている人、税金を払わずに法律を遵守していない人は、今後大丈夫ではありません。」
このようにケイトリンロング氏は仮想通貨の取引において今後規制が進み、法に抵触するような行為をしている人には適切な規制が加わることを発言しました。
また彼女自身がCEOを務めるアバンティ(銀行)では独自のステーブルコインを発行していますが、今後ステーブルコインが重要な事項となるとも発言
「当時、私は考えていました。 『イーサリアムERC-20の安定したステーブルコインはすべて、あるフォークで燃やして別のフォークで再発行する必要があったため、数分以内に償還する必要があったとしたらどうなるでしょうか?』
これは、従来の金融システムが考えていたリスクではありません。」
上の説明は2020年11月にイーサリアムで発生したハードフォークについて説明をしていますが、ステーブルコインが米ドルの決済システムの流動性にリスクを与えないことが重要だと発言
ステーブルコインと言えば2021年に入ってUSDCがVISAの決済として使われるようになるニュースが流れていますが、今後ステーブルコインは更に仮想通貨において決済などで重要な役割を果たすようになると考えています。
ケイトリンロング氏について
ケイトリンロング氏は2012年からビットコイン傾倒し、2018年からはオハイオ州でビットコインなどのデジタル資産を銀行が保有できる規制づくりを行っており、アメリカのブロックチェーン業界でも影響力のある方です。