暗号資産(仮想通貨)ビットコインの大型アップデート「Taproot(タップルート)」が2021年11月に行われる予定となりました。
今回はマイナーの90%の支持を集めたため、11月頃に適用予定となっています。
Taprootについては、ビットコインのスマートコントラクトの強化ということがメインとなっており、具体的にはプライバシーの強化、手数料の削減、ライトニングネットワークの向上と言われています。
この辺については、先日中央アメリカに位置する小国であるエルサルバドルがビットコインの法定通貨を議会で決定しましたが、ストライプ社と提携しライトニングネットワークを使用することとなっているため、今後ビットコインが決済用途として使われるにあたってその機能を向上させるのが大きな注目ポイントとなってくると思います。
この記事の目次
ビットコインの大型アップデートが11月予定
5月1日にリリースされたビットコインコアの最新バージョンに含まれる暗号資産(仮想通貨)ビットコインの大型アップデート「Taproot」を支持するマイニングプールの支持率が規定数を超え、ロックインしたことが確認された。ーコインポスト
今回のビットコインの大型アップデートでは「Taproot(タップルート)」と言われ、4年前の2017年にビットコインの送金に関するセグウィットに関するアップデートから2回目と言われています。
ビットコインは2017年、2018年などはビットコイン自体のコミュニティが色々と分裂したこともありましたが(ビットコインキャッシュが誕生するなど)、今回はマイナーの90%の支持を集め前向きに将来に向けて大きなアップデートをスタートさせた形なります。
Taproot(タップルート)の主な内容について
○プライバシーの向上・・今回のTaproot(タップルート)では、Schnorr署名というものを用いており、従来の取引について暗号をより複雑にするという特徴があります。
○手数料の削減・・取引のデータを圧縮するため手数料が削減される。(手数料がどのくらい削減されるのかは分かっていない)
○ライトニングネットワークの強化・・ビットコインの取引において手数料の削減、及び取引処理の向上となるライトニングネットワークをさらに強化する。
以上の内容となっています。
またビットコインについての現状の問題としては、5月に大手自動車メーカーのテスラがビットコイン決済を停止しましたが、マイニングによる環境悪化の問題も指摘されていますが、現在クリーンなエネルギーを使ったマイニングについて活動がされているところです。
以下の記事でビットコインの環境悪化に対する対策について説明しています。
今後のビットコインの法定通貨採用の追い風となるか。
*上の画像はエルサルバドルの大統領
先日中央アメリカのエルサルバドル共和国がビットコインを法定通貨とする決定となりました。
これまでは米ドルのみが法定通貨として使われていましたが、それにビットコインが追加されることになっています。(9ヶ月後に法律が適用)
エルサルバドルではストライク社のウォレットをつかったライトニングネットワークでの決済を視野に入れており、今後ビットコインがエルサルバドルで本格的に使用される場合今回のアップデートである「Taproot(タップルート)」がどのような役割を見せるか。
そしてその他の発展途上国についてもナイジェリアなどビットコイン採用の動きの情報も上がってきており、アップデートでの性能向上が法定通貨としての採用を加速させるのかが注目ポイントと言えます。
エルサルバドルの国の詳細、そしてビットコイン採用の詳細↓
ビットコインの価格が下がっているが
ビットコインは4月の最高価格700万円から下落し、現在は400万円の価格ととなっています。
ビットコインの価格が下がったことでビットコインについて消極的になっている投資家も増えてきている印象をもっていますが、ビットコインのニュースとしては今回の話題は非常に前向きと言えます。
価格だけをみて下がってから消極的になるというのではなく、ビットコインが法定通貨として採用されて今後どうなっていくのか?今回のアップデートがどう影響してくるのか?
といった中長期期な視点で見ていくのが重要と言えます。