【世界初】エルサルバドルがビットコインを法定通貨（主要）として採用予定｜暗号資産（仮想通貨）の将来の可能性〜初心者からの運用方法

中央アメリカの小国であるエルサルバドルが世界で初めてビットコイン（通貨単位BTC）を法定通貨として採用する法案を議会に提出しました。

法定通貨とすることは、その国の主要通貨とすることをいい、ビットコインのネットワークを利用することでインフレ対策、送金手数料の削減など経済の立て直しを図ります。

国内大手仮想通貨取引所ビットフライヤーの加納CEOがツイートしたように、外国為替法として他国でビットコインが法定通貨として採用された場合、それが他国に同意影響していくかが、今後注目されています。

またこの記事では国内仮想通貨取引所ビットフライヤーの加納裕三CEOと、AvantiBTのケイトリンロング氏の意見も参考にまとめ行きたいと思います。

この記事の目次

1 中央アメリカ、エルサルバドルがビットコインを法定通貨と採用する見込み
2 各有識者の意見について
3 まとめ

中央アメリカ、エルサルバドルがビットコインを法定通貨と採用する見込み

中央アメリカのエルサルバドルがビットコインを法定通貨とする法案を議会に提出し、今後正式にビットコインが法定通貨として採用される見込みとなってます。

エルサルバドルの主要通貨は米ドルとなっており、それにビットコインが追加されることになります。

そして先日アメリカのマイアミで開催された２０２１年ビットコインイベントではブケレ大統領がビットコインが法定通貨として採用されることを発表しました。

またビットコインでは少額決済にも向いているとされる、ライトニングネットワークを採用しており、高速送金かつ小さい手数料で送金が可能となっています。

エルサルバドルという国について

エルサルバドル共和国（エルサルバドルきょうわこく、スペイン語: República de El Salvador）、通称エルサルバドルは、中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家である。中央アメリカ5か国のうち、唯一カリブ海に面していない。首都はサンサルバドル。
カリブ海諸国以外の米州大陸部全体で最小の国家であるが、歴史的に国土の開発が進んでいたこともあり、人口密度では米州最高である。ーウィキペディア

エルサルバドルは中央アメリカに位置する小国で、メキシコとは隣接していませんが、メキシコの南の方になります。首都はサンサルバドル

人口は６１３万人（２００８年）、国のGDPは２２１億ドル（２００８年）となっています。

そしてうち、約２４０万人が貧困層と言われています。

この国の主要通貨はアメリカドルで、1892年から2001年の間はサルバドール・コロンという自国の通貨が使われていました。

エルサルバドルは政治における軍部の力が強く、1931年から1982年までの実に50年に渡って軍部（あるいは軍部出身者）による政治が続いた。

内戦以前から存在する死の部隊により、現在も元ゲリラ兵士や、非行少年、ホームレスなど社会的に好ましくないと見られる存在が暗殺される事件がおきている。

このように内政としては不安定な国と言えます。

１人あたりのGDPは4,900USドルに達するが、それでもこの国は発展途上国であり多くの社会問題を抱え、ラテン・アメリカ全体でも上位10番以内に入る貧しい国でもある。エルサルバドルの人口の約240万人が貧困層となっている。

エルサルバドルの産業ではコーヒー、砂糖、綿花の栽培が盛んで、また多くの国民がアメリカへ出稼ぎに行ってますが、アメリカの同時多発テロ以降規制が厳しくなっているようです。

エルサルバドルの国民の７０％は銀行口座を持たない

エルサルバドルでは国民の７０％が銀行口座やクレジットカードをもっていないと言われています。

そして出稼ぎにいった移民（多くはアメリカ）の本国への国際送金はGDPの２０％にもなると言われており、その送金手数料は１０から２０％にもなると言われています。

実際にこのようなことは東南アジアでもあることで、銀行口座を持たないけどスマートフォンは保有していてネットができる環境にあるという状況でです。

ビットコインは銀行口座を持たずに、取引所や自信のウォレットで保有することが可能なため、自国への送金についてはかなりの手数料削減が期待できるのではないでしょう。

またそうなった場合、国民全体は減りますが、送金サービスを提供している金融機関は逆に大きな損失なると思います。

ヨリコ

この判断は多くの国民の経済の安定に導くことにもしなれば、他の発展途上国に影響しそうね。

ビットコインのネットワークはライトニングネットワークを採用

今回エルサルバドルで採用されるネットワークはライトニングネットワークとなっており、サービスを提供するのがストライク（Strike）です。

ライトニングネットワークは高速送金、少額手数料が特徴となっています。

よく少額決済にライトニングネットワークが向いていると言うわれるのは、手数料が安いので少額の送金についても向いているからです。

またライトニングネットワークの創業者のマーラ氏は

「ここで変化をもたらすのは、ビットコインがこれまでに作成された最大の準備資産であると同時に、優れた通貨ネットワークであるということです。

ビットコインを保有することは、法定通貨のインフレによる潜在的なショックから発展途上国を守る方法を提供します」-CNBC

と発言をしています。

ここで法定通貨のインフレとは主要通貨のことであるドルを示しているのではないでしょうか。

「ほとんどの人にとって、ビットコインライトニングウォレットは銀行であり、スマートフォンは銀行口座よりも便利です。

以前はバスに乗るためだけにかかっていましたが、今では自宅に座って送金資金を受け取り、それを照明の支払いとして地元の店に送って、牛乳を配達してもらうために支払うことができます」とピーターソン氏は言います。

もしエルサルバドルでスマホを使ったビットコイン送金での支払いや資金の受け取りなどが可能になると、手数料の削減から国民の資産全体の資産が増える可能性があります。

・ビットコインによる送金手数料の削減

・国や国民がビットコインを保有することで、将来的にビットコインの価値が上がると経済性が向上する。（短期的にはマイナスもある）

つまりドルのみで保有するのにくらべて、ビットコインの価値が上がるとその資産は大きく増えていくのではないでしょうか。

各有識者の意見について

ここでエルサルバドルの世界初の法定通貨のビットコイン採用について有識者の意見を引用していきます。

ビットフライヤー加納裕三CEO

以下ビットフライヤーCEOの加納氏より

ついに弁護士が恐れていたことが実現するかもしれません。

ビットコインを法定通貨とする国が登場すると、外為法の外国通貨に該当する可能性が発生します。

そうなると様々な法律の抜け穴ができてしまう。また暗号資産の定義にも矛盾が生じてしまう

○ビットコインが世界初の法定通貨として採用された場合外為法の影響を受ける場合がある。

○現在の仮想通貨取引所では、仮想通貨について「外国通貨は除く」と記載があり、エルサルバドルのビットコイン法定通貨の採用で矛盾が生じている

○外国為替法だけでなく、資金移動業や前払式支払手段の抜け穴ができる。

以上のように加納氏はビットコインの法定通貨の採用で、今後日本の法律との矛盾が生じてくるため、早急に規制を整備する必要があると発言しています。

#Bitcoin 時価総額は 6800 億ドルです。

その 1% がエルサルバドルに投資された場合、GDP は 25% 増加します。

一方で、#Bitcoin は、1000 万人の新規ユーザーを獲得し、年間 60 億ドルを送金する最も急速に成長する方法です。

またこのようにビットコインを使うことで、GDP（国内総生産）の増加、そして送金手数料削減についてメリットがあると発言しています。

このようにビットコインを採用する国（発展途上国を中心に）が増えてくると、今後更にビットコインの価値が上がっていく可能性があると言えます。

ビットコインが法定通貨となると、中央銀行が準備金として保有する可能性が発生する。

エルサルバドルは小国なので、そこまでやるとは思えないが、自国通貨が弱くてドルペッグを採用している国は、ドルを保有している。

そうしないと、国民に信用されずペッグが外れてしまうからだ。

エルサルバドルがビットコインを法定通貨として認めるとなると、国が一定程度ビットコインを保有しなければ、通貨の運用など出来ないのではないのか？

※買い推奨している訳ではありません。

このように国が法定通貨としてビットコインを採用するとすると、国自身の準備金としてビットコインを保有する可能性があるということです。

それは一体どれくらいの金額になるのでしょうか。昨年２０２１年はビットコインについて機関投資家が参入しましたが、２０２１年には発展途上国が法定通貨として採用するという出来事なっています。

ドルを持ったエルサルバドル国民が、法定通貨であるBTCを手に入れるには、どうするのか？

法定通貨というからには、政府はいかなる時も交換ができる準備をしないといけないのではないか？

全て民間の金融インフラに頼るのか？(エルサルバドルに交換業者はいるのか？

このようにエルサルバドルがビットコインを法定通貨として採用し、それを国民がどうやって手に入れるのかとした場合、既存の銀行を使うのか、それとも仮想通貨取引所などの専用の取引所を設けていくのかということを発言しています。

オオヒラ

これはビットフライヤーがインフラとして参入したい意向があるのか個人的に興味深いところです。

また送金についてのインフラについてはストライクは、

トリッキーな暗号化はすべて、ユーザーのバックグラウンドで行われます。実際、アプリの残高はすべて法定通貨として表示され、銀行口座をリンクすることで手数料ゼロで入出金できます。

と既存の銀行とリンクが可能とあります。

しかしながら、銀行口座を持たない国民が７０％にものぼるため、銀行口座とリンクさせずに直接ウォレットを使用する？もしくは仮想通貨交換業のような業者を通じるのかという可能性もあると思います。

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AvantiBTのケイトリンロング氏

ケイトリン・ロング氏は２２年の経歴を持つ仮想通貨事業のベテランの方です。

ハーバード大学ロースクールを卒業し、直近ではワイオミング州のロックチェーンタスクフォースとして２０１９年まで働いていました。

THREAD ABOUT A HISTORIC DAY in #bitcoin: #ElSalvador president publicly announced support for legislation to make #BTC legal tender. *IF* it does become law, it wld have many secondary effects. Steel yourselves bc a big fight on this probably coming

ビットコインの歴史的な日について、エルサルバドルの大統領は、ビットコイン法定通貨にするための立法への支持を公に発表。 *もしそれが法律になるなら、それは多くの副次的効果をもたらします。私にとっても大きな仕事になるかもしれません。

I dunno anything about politics in #ElSalvador, but the world is about to pressure it given what’s at stake (see details below). But before turning to that, SERIOUS HATS OFF to President Bukele,
@JackMallers& @Blockstreamfor pulling this off. Guys this is REALLY big!!!

エルサルバドルの政治については何も知りませんが、危機に瀕していることを考えると、世界はそれに圧力をかけようとしています (詳細は以下を参照)。しかし、その前に、スティーブン・ブケレ社長は、ライトニングネットワークのモーラー氏、ブロックストリーム社を引き抜いています。これは非常に大きな事態と言えます！！

OK let’s dig in. Here’s a tl;dr: *IF* #ElSalvador adopts legislation to make #bitcoin legal tender, bitcoin:
* likely gets status as “money” so treated on par w/ foreign currency by banks
* possibly gets “cash” accounting treatment under USGAAP/IFRS (solves #BTC adverse acctg)

では、掘り下げてみましょう。もしエルサルバドルがビットコインを法定通貨として法律を採択します。
* 「お金」としての地位を得る可能性が高いため、銀行によって外貨と同等に扱われます
* USGAAP（米国会計基準）/IFRS（国際会計基準）の下で「現金」会計処理を受ける可能性がある (ビットコインの不利な会計処理を解決する)

That’s why this is likely gonna be a knockdown fight: it MAY be a back-door way to enable banks to handle #bitcoin + MAY solve #bitcoin’s lower-of-cost-or-market acctg problem. Politicized immigration debate in US probably comes into play too. Incumbents WILL try to block this

それが、これが派手なケンカになる可能性が高い理由です。これは、銀行がビットコインを処理できるようにする裏口の方法である可能性があり、ビットコインの低コストまたは市場のアカウントの問題を解決する可能性があります。米国での政治化された移民論争もおそらく影響を及ぼします。現役（手数料を多く得ている既存の金融機関）はこれを阻止しようとするだろう

What’s the big deal–what’s “legal tender” anyway? It’s a commercial law term (means citizens must accept “X” if offered in payment of an obligation in exchange for delivering property). Legal tender is key to commercial law, which is THE foundational layer of any legal system

「法定通貨」とは何ですか?これは商法の用語です (つまり、財産の引き渡しと引き換えに義務の支払いを申し出た場合、市民は「X」を受け入れなければならないことを意味します)。法定通貨は、あらゆる法制度の基礎となる商法にとって重要です。

In 2018, some in #Wyoming wanted to make #bitcoin legal tender, as Wyoming had already done w/ gold & silver. Article 1 Section 10 of US Constitution mentions gold & silver explicitly, but making anything else legal tender in US requires amending the US constitution.

2018年、アメリカのワイオミング州はすでに金と銀を使ってビットコインを法定通貨にしたいと考えていた。（ケイトリン氏は当時ワイオミング州のブロックチェーンタスクフォース）米国憲法の第 1 条 10 項では、金と銀について明示的に言及されていますが、米国でその他のものを合法的に入札するには、米国憲法を修正する必要があります。

So, it wasn’t possible to make #bitcoin legal tender in the US without amending the US constitution. I thought at the time another country might do it though, & thereby open the door to treatment of #bitcoin as “money” under commercial law + “cash” under acctg rules.

したがって、米国憲法を改正せずにビットコインを米国で法定通貨にすることはできませんでした。当時、私は他の国がそれを行うかもしれないと思っていました.そして、それによってビットコインを商法の下での「お金」+ 会計基準の下での「現金」として扱うことへの扉を開きました.

TO BE CLEAR, I’m not an accountant so making an educated guess. Accountants, please chime in!! #bitcoin is treated as an “indefinite intangible” which means lower-of-cost-or-market, but if it’s a foreign currency it gets mark-to-market up & down. @michael_saylor　will be happy.

明確にするために、私は会計士ではないので、知識に基づいた推測をしています。会計士教えて下さい!! ビットコインは「無期限の無形」として扱われ、低コストまたは市場を意味しますが、外国通貨の場合は値洗いが行われます。　@michael_saylor（ビットコイン投資企業の社長）幸せになります。

And, if I’m right, other corporate treasurers could also buy #bitcoin w/o facing its punitive accounting treatment–they’d now account for it like any other foreign currency. No more adverse accounting=>more companies start holding #bitcoin. But accountants, please chime in!

そして、私が正しければ、他の企業会計も、懲罰的な会計処理をせずにビットコインを買うことができた.不利な会計処理は不要=>より多くの企業がビットコインを保有し始めます。しかし、会計士は、ぜひ詳しく知らせてください!

Back to the law. Commercial law lays out the rights & obligations of parties when exchanging property + establishes a road map for judges to adjudicate disputes.
@Andrea_Tosato
was first to identify the REALLY REALLY BIGGIE

法律に戻ります。商法は、財産を交換する際の当事者の権利と義務を定め、裁判官が紛争を裁定するためのロードマップを確立します。
@Andrea_Tosatoが最初に確立させました。とても大きなことと言えるのです。

YEP YOU GOT IT–*IF* #ElSalvador does pass legislation to recognize #bitcoin as legal tender, #BTC would v likely become *MONEY* under US commercial law (https://law.cornell.edu/ucc/1/1-201: “Money means a medium of exchange currently authorized or adopted by a domestic or foreign govt”)

はい、あなたがそれを手に入れました。エルサルバドルがビットコインを法定通貨として認める法律を可決した場合、ビットコインは米国商法の下で外国通貨になる可能性が高いです (https://law.cornell.edu/ucc/1/ 1-201: 「貨幣とは、国内または外国の政府によって現在認可または採用されている交換媒体を意味する」)

What’s the significance? Well, it means #bitcoin would gain special status in banking systems globally. Banks would likely treat it as any other foreign currency. #Bitcoin *MAY* get back-door favorable treatment under bank capital requirements

意味は何ですか？そうですね、それはビットコインが世界中の銀行システムで特別な地位を獲得することを意味します。銀行はおそらくそれを他の外貨として扱うでしょう。ビットコイン、「かもしれない」銀行の自己資本規制の下で裏口で有利な扱いを受ける

The knock-on effect of #ElSalvador’s announcement is that other countries may now follow. One likely candidate has always been Russia, which has been gradually de-dollarizing since before the 2008 financial crisis. Will be v interesting to watch the foreign policy moves

エルサルバドルの発表の波及効果は、他の国々がこれに続く可能性があるということです。有力な候補の 1 つは常にロシアであり、2008 年の金融危機の前から徐々にドル安が進んでいます。外交政策の動きを見るのは興味深いでしょう

However this plays out, it’s a historic day for #Bitcoin & it advances adoption no matter how it plays out. Wonderful for all involved. Congrats to everyone–most especially to the people of #ElSalvador!

結果がどうであれ、これはビットコインにとって歴史的な日であり、結果に関係なく採用が進んでいます。関係者の皆様、素晴らしいです。皆におめでとう – 特にエルサルバドルの人々に!

以上のようにケイトリン氏は、エルサルバドルのビットコイン法定通貨の課題点を上げながらも、国民に対して祝福を送っています。

ケイトリンロング氏の経歴は以下の記事より