暗号資産(仮想通貨)ビットコインが先週400万円を下回りました。
現在は400万円の価格を中心として上下にレンジ相場を形成しており、今後の動きが注目されるところです。
直近の最高価格700万円からは300万円の下落でこれは−42%もの下落となっています。
すでにゲーム会社大手のネクソンがビットコインを約640万円で110億円分購入するなど、その時から現在は含み損を抱えつつも機関投資家の買いはビットコインが下がるごとに買い集めている印象です。
短期的にですがネガティブなニュースでは中国の仮想通貨規制(取引やマイニング)。
またポジティブなニュースとしては大手ヘッジファンドのレイ・ダリオがビットコイン保有を発言、ペイパルが仮想通貨の取引だけでなく送金も対応する計画があるなど、機関投資家のさらなる参入と実需としてのサービスの拡張の動きが出てきています。
この記事の目次
ビットコインの価格が400万円を下回りレンジ相場へ
ビットコインの日足チャートになります。
ビットコインは4月中旬の700万円から400万円を割る価格の下落となっています。
チャートの形状でヘッドアンドショルダー(3つの山)がみられ、通常最高価格からネックライン(山の底辺)までの価格差がネックラインからの下落の大きなと同じになるのがチャートのパターンとして知られています。
520万円をネックラインと見ると700万円ー520万円=180万円となっており、520万円ー180=340万円が目標価格
ネックラインを560万円と見ると700万円ー560万円=140万円。 560万円ー140万円=420万円が目標価格となります。
ネックラインを560万円と見たときには、下落の目標価格がちょうど今の価格帯となっており、また現在は440万円と330万円のレンジ相場で上限と下限を価格が行ったり来たりしている状況です。
これらネガティブなニュースとして、世界大手自動車メーカのテスラがビットコイン決済中止から始まり中国の仮想通貨規制の問題が要因となっていますが、いずれもそれが一番の要因とかではなく、ただ上がりすぎた相場をどこかで調整したいときのタイミングとしてそのニュースが重なっただけではないかと私は見ています。
仮想通貨市場注目のニュース
中国の仮想通貨の取引・マイニング規制の影響について
中国国務院は5月21日、国内での暗号資産取引やマイニングの取り締まり強化を提唱する通告を発表。中国の暗号資産取引所やマイナー(マイニング事業者)は、その対応に追われている。ーコインデスク
中国の取引規制は以前から言われており、今回の下落の要因とも言われていますが、海外の取引所は中国人の取引をあわせて規制し始めています。(中国のアクセスをブロックしたり、規制している)
仮想通貨は個人の保有資産としては非常に管理がしやすいところから、中国の富裕層からはメリットが大きいので引き続き仮想通貨の資産をどのようにしていこかとうこと。そしてVPNを使って取引を行っていくなど色々と選択を持っているのではないでしょうか。
またマイニングについては特にビットコインについては中国の影響が大きいと言われていますが、以前イーロン・マスクはそれに対して「ビットコインは中央集権的だ。(中国が独占している)」といった発言をしています。
もしビットコインのマイニングで中国の影響が少なくなるとビットコインはより分散的になるかもしれません。
中国の地方政府ではマイニングによる企業の税収について魅力的に感じているため監視をゆるくしているということですが、中央政府と同折り合いをつけていくのかといったところでしょうか。
米大手ヘッジファンドARKがイーサリアムに投資
米大手ヘッジファンドARK Investment Management LLCが、グレースケールのイーサリアム(ETH)投資信託(ETHE)に投資していることがわかった。提出された財務書類で判明した。ーコインポスト
米大手ヘッジファンドがイーサリアムの投資信託を購入したというニュースです。
イーサリアムについては5月16日に46万円という最高価格を記録するなど5月はいって特に勢いを増していました。
あの上昇から機関投資家が購入しているのではと個人投資家で見ている人が増えていましたが、やはりこのようなニュースがあとからでているわけですが、あのタイミングで購入している可能性があるのではないでしょうか。
イーサリアムはエコシステムや手数料改善の動きがどんどん進んでおり、そのポテンシャルは個人的に大きく感じているところではあります。
ペイパルの仮想通貨送金対応を発表
世界的な仮想通貨カンファレンスであるコンセンサス(コインデスクが主催)で、ペイパルが仮想通貨の送金にも対応するとの発表が有りました。
現在は仮想通貨の購入について可能となっており、ユーザーのニーズから送金に対応する予定とのことです。
ペイパルの収入については深くは知りませんが、仮想通貨の売買のときの手数料や支払いをするときに法定通貨に交換するときの手数料。
これらの収入があると感じています。
世界的大手の決済会社なので、この辺の収益は非常に気になるところです。もしかなりの収益となっていた場合については業界で更に仮想通貨決済対応の動きが進むかもしれません。
いずれにしても実需としてのサービスについてペイパルやVISA、マスターカードは従来のサービスからデジタルの分野を取り入れだしています。
ペイパルのことについては一橋大学名誉教授の野口教授の見解について以下にまとめています。
レイ・ダリオ氏「保有するならば債券よりもビットコインを選ぶ」
仮想通貨メディアのコインデスクが24日のイベントで、事前収録されたダリオ氏のインタビューを披露した。
同氏はこの中で、暗号資産(仮想通貨)の勢いが引き続き増すのであれば、投資家は国債よりも仮想通貨を投資先に決める可能性があると述べた。そうなれば政府は、資金調達能力の制御を失うと続けた。ーブルームバーグ
レイ・ダリオは世界的に有名なヘッジファンドの創業者なので、このニュースは話題になりました。
もともとビットコイン批判として有名な方ですが、ここにきてビットコインの保有を発言しています。
彼はもともと債権や株など伝統的な金融資産で富を築いてきたところから、ビットコインのような新しいデジタル通貨については懐疑をもっていたのでしょう。(彼の投資スタイル(伝統的な金融資産)からして、ビットコインを推して煽っても彼のマーケットから人が離れていくだけで意味がないからだったかもしれません。)
このようなニュースを聞くと「え?今頃?」といった感じをもっている個人投資家もいるでしょう。
機関投資家の参入は昨年から始まったばかりでしたが、その前から個人投資家には仮想通貨を仕込んでおくチャンスがいくらでもあったのは今の市場の時価総額の成長を見てみればわかると思います。
機関投資家は今後どのように投資をするのか?またはビットコイン以外に投資をする通貨があるとすればそれは?
そのような見方をしてみるのもいいかと思います。