2020年になり世界の大手企業がビットコイン(Bitcoin 通貨単位BTC)を購入するニュースが増えています。
企業がビットコインを保有する理由とは?そしてどこの会社が買ったのか?
2020年8月にナスダックに上場する企業であるマイクロストラテジー社がビットコインを8月1からトータルで400億円を超える金額で購入し大きなニュースとなりました。
大手企業がビットコインを保有する時代、彼らはビットコインを中長期的にホールドするとしています。
ビットコインをなぜ持つのかを知ることは今後の経済の流れを知る上でも非常に重要なヒントが隠されていると感じています。
この記事の目次
大手企業がビットコインを購入
以下ビットコインを購入しニュースになった企業についてまとめました。
会社名 | 購入時期 | 金額 |
---|---|---|
マイクロストラテジー | 2020年8月 | 約440億円 |
スクエア | 2020年10月 | 約53億円 |
ストーンリッジ・アセット・マネジメント | 202010月 | 約120億円 |
【400億円以上を購入したマイクロストラテジー社】
マイクロストラテジー社はナスダックの上場企業で、8月11日に2億5000万ドル(約263億円)のビットコインを購入。
そして9月15日朝、さらに1億7500万ドル(約180億円)相当を追加購入しました。
CEOは「BTCは先に誕生したどんなお金よりも堅固で強く、速くてスマートなデジタルゴールドだ」
会社の資産を法定通貨、債券、株式、スワップ、インデックスファンド、オプション、不動産、コモディティ、貴金属、アート、無形資産に投資することを検討したが、最終的にビットコインを選択した。
ビットコインは理想的な長期資産と考えられる。
【53億円分を購入したスクエア社】
米スクエア社は、ツイッターのCEOであるジャックドーシー氏が運営する世界的決済会社になります。
日本でも飲食店などで「SQUARE」と記載されたクレジットカードの支払いシステムを導入している店舗もあります。
本日スクエア社は約53億円のビットコインを購入した。スクエア社はビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)は将来的に金融の中核を担う存在になると信じている。それがビットコインを購入した理由である。
10月8日にスクエア社はビットコインを53億円分(資産の1%)購入したと発表しました。
「我々はビットコインは将来、よりユビキタスな通貨になる可能性を持っていると信じている。インクルーシブな未来(誰もが孤立せず、参加できる未来)に基づいて製品を開発している我々にとって、今回の投資はそのための第一歩となる」
大手企業がビットコインを購入する理由について
このように大企業がビットコインが購入するニュースは2020年に入り初めて聞くことでした。
これらの企業がビットコインを購入した理由の一つとして「将来的な法定通貨(日本円やドルなど)の価値の下落に対する安全資産としてのヘッジ」としての見方があります。
2020年ご存知の通り世界中でコロナウイルスが蔓延し、世界経済に大きな打撃を与え、その後各国は経済の立て直しのために新しくお金を刷って給付金や補助金を大量に発行しました。
もちろん私たち自身の生活と関係する定額給付金やGOTO トラベルなど身近なものもその一つです。
しかしながら、通常通貨を無制限に発行すると将来的にインフレとなり価値が下がることになり、これらを懸念して企業がビットコインを購入したのが今回の大きな理由となっています。
ビットコインを大量に購入したこれらの企業はもともと資産がある企業であり、保有している法定通貨を価値があるものに変えるとした場合にどの金融資産(不動産、金、ビットコイン、株式、債権など)に変えるかどうかを検討した上で、ビットコインを購入しています。
これらのことについてはJPモルガンのアナリストは、スクエア社のビットコインへの投資を「ビットコインの将来への強い支持表明」だとしたほか、スクエア社が追加投資を行う可能性についても指摘しています。
まとめ
以上大企業がビットコインを購入するということでご紹介してきました。
このように企業がビットコインを一つの資産として中長期的に保有するという姿勢は現在の紙幣での概念がデジタルへと移行してきていることも関係があると思っています。
すでに2020年には中国政府がCBDC(国家のデジタル通貨)の実証実験を深センでスタートさせており、各国は中国がデジタル化をするめることで先行利益を得ようとしていると警戒をしているのが現状です。
今後そのような環境の中でビットコインがデジタル通貨として大きな存在感を増していくのではないかと考えています。