ビットコインのスケーラビリティ(拡張性)の問題が現在発生しています。ビットコインはもともと発行上限が決まっており、将来的に発生するその問題について、事前に解決をしていく過程ということになります。
ビットコインがハードフォークにより分裂(分岐)すると「ビットコインコア(bitcoincore)」と「ビットコインアンリミテッド(unlimited)」に分裂すると言われています。(現在のところ)
このビットコインのスケーラビリティの問題については「Segwit(セグウィット)」と「unlimited(アンリミテッド)」という2つの解決策を理解する必要があります。
この問題によりビットコインの価格について下落したり影響が発生していますが、このスケーラビリティが解決に向かうことでさらにビットコイン価格は将来的に高騰する可能性があると言われています。
しかしながら、もしハードフォークが採用されると価格が一度下落する可能性もあるとも言われています。
この記事の目次
ビットコインのスケーラビリティをどう解決するか。
segwite(セグウィット)について
セグウィットについては、ビットコインのスケーラビリティを解決する一つの選択肢になります。
通常ビットコインのマイニング(取引の承認作業)に関わる1つのブロック上限は1MBとなっております。このブロック内の許容量を増やす対策(取引を圧縮する)がセグウィットになります。
この作業によって、1つのブロック1MBは約60〜70%程度増加すると言われ、同時に送金手数料もその結果として安くなると言われています。
しかしマイナーと言われるビットコインのマイニング(承認作業)で報酬を得ている人からは反対されている状況となっています。 彼らの報酬が減るため、彼らからすると収入を得るもっともな理由ということです。
マイニングについてはこちら↓↓
Bitcoin Unlimited(アンリミテッド)について
ビットコインアンリミテッドについてはブロックのサイズの1MBを撤廃してさらに容量を増やす方法であり、この方法についてはハードフォークが伴うため、仮想通貨の取引所が共同で声明を出したことが有名になりました。
この中にありませんが、世界最大級の取引所と言われる「poloniex(ポロニエックス)」も声明に参加しているようです。
ビットコイン取引所18社が連名で共同声明を発表し、懸念されるビットコインの分裂が起こった場合には現在の本流であるBitcoin Coreをビットコイン(BTC、あるいはXBT)と認めると宣言した。分離独立が懸念されているBitcoin Unlimitedは現在の本流のビットコインとは別の新しい仮想通貨のBTU(あるいはXBU)として扱う。そのロジックは、取引所にとって「互換性があり継続性があるものがビットコインだ」というものだ。声明には、日本の取引所としてはbitbank、coincheck、Zaifが名前を連ねている。 この声明は、ビットコイン分裂の抑止力となるはずだ。取引所が姿勢を明確にしたことにより、Bitcoin Unlimitedがハードフォークするメリットが無効化されたといっていい。また、もしBitcoin Unlimitedがハードフォークした場合にも、取引所としての(および投資家にとっての)混乱を最小限にとどめる役目を果たすだろう。-techcrunch
ビットコインがハードフォークされた場合、「ビットコインコア」と「ビットコインアンリミテッド」に分裂した際に「ビットコインコア」を正式なビットコインとするという声明ですが、取引所自体はハードフォークを認めていないわけではなく、仮にハードフォークで分裂しても、ビットコインアンリミテッドについてハッキング攻撃に対して安全対策を行うことを望んでいるということのようです。
ハードフォークについては昨年(2016)に「イーサリアム」がハッキング攻撃を受けたことにより実施し、その後イーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)に分裂しています。
Unlimited(アンリミテッド)のバグの問題より不信感
しかしながらアンリミテッドについては、バグの問題が発生し、それをアンリミテッド以外の関係者がバグを発見するといった情報が流れ、アンリミテッドに対する技術力について不信感が一方であるようです。
以下セキュリティ専門家のアンドレアス氏のツイッターより↓↓
BU has shipped an exploitable bug on a code base that is 0.001 of the size of Core’s. That’s several orders of magnitude worse QA process
— Andreas (@aantonop) 2017年3月15日
以下翻訳 「BU(ビットコインアンリミテッド)は、0.001サイズのコアベースのバグが発生。ここに幾つかのQAプロセス(品質保証)の大きさが悪化しています。」
3月15日、Bitcoin Unlimitedは、マイナーやノード運用者が6時間もの間ダウンタイムに陥るという事態に苦しんだ。マイナーたちは20万ドル以上の収入を失い、ノードはクラッシュし、Bitcoin Unlimitedの稼働ノード数は800から300にまで落ち込んだ。 この攻撃やソフトウェアのクラッシュによって必ずしもビットコインネットワークに大きな影響が出たというわけではない。しかしながら、Bitcoin Unlimitedのチームは経験豊富ではなく、ビットコイン開発をリードする専門家も少ない可能性が高いことがこのことによって判明した形だ。3月15日のソフトウェアのクラッシュは、2017年に見つかった2つめの脆弱性によるバグによるものだ。 そこに今回、取引所18社が「互換性があり、継続性がある方をビットコインとして扱う」との判断を下した。取引所が扱わない仮想通貨には値が付かない。この判断はマイナーに対して「ハッシュパワーによる実力行使(というより攻撃)は認められない」とのメッセージを送っていると同時に、開発者コミュニティの側に対しても「互換性、継続性が損なわれるアップデートは取引所としては受け入れられない」とのメッセージを送っていると考えられるからだ。 ーcointelegraphJapan
これによってすでに説明したSegwit(セグウィット)を採用する声が増えそうですが、マイナーたちが依然として報酬が減るために反対をしている現状があり、解決に向けては一筋縄ではいかないようです。
よって取引所としてビットコインをこれまでどおりに継続して取引ができるようにこのような共同声明が出たのが現状となっています。
ビットコインを将来にわたり継続していく取組
このような問題には、発行上限に対して将来にわたりビットコインが継続に使用できるようにする取組となっています。
セキュリティ専門家のアンドレアス氏によると、「もしビットコインを所持していて、フォーク(セグウィットやハードフォーク)が実施されても、何もする必要がなく、あなたのビットコインはそのフォークに対応したものとなる」と述べています。
Needs repeating…
Users: If you hold bitcoin and there is a HF, you will now own bitcoin on both forks. You don’t need to do anything. — Andreas (@aantonop) 2017年3月13日
もちろんビットコインを資産運用として考えている方にとってはこのスケーラビリティの問題が解決し、ビットコインが継続して普及することでさらに価値は高まるようになると思います。
ハードフォークが実施される可能性が高いのか?
ハードフォークが実施された場合にビットコインは、
ビットコイン(1000ドル)=ビットコインコア(BTC:700ドル)+ビットコインアンリミテッド(BTU:300ドル)*価格は参考例。実際の価格にはなりません。
に分裂します。そして分岐したことにより価格は2つに分かれると言われています。上の価格は参考例です。
このように分岐した時に普通に取引されるのではなく、一方が大きく売られるなど相場が大きく変動する可能性もあります。ビットコイン長者と言われる方々が、一方のコインを売ることがあればそれが価格に影響して急落するかもしれません。
唯一つの通貨取引としての仮想通貨ビットコイン
仮想通貨のを取り扱う取引所は、ビットコインをユーザーつまり私たちに継続してこれまで以上に普及するためには、分裂が伴うハードフォークは本当の意味では望んでいないと感じています。
このスケーラビリティの過程は将来へのビットコインの課題について解決する方法として、結果によっては価格が一時的に下がる可能性も否定できませんが、将来的に普及し価格が上昇する可能性を未だに持っています。
ビットコインが世の中でより役に立つ選択を私たちは本当はすべきなのだと思います。 *本記事については、ビットコインのスケーラビリティの問題について、その都度アップデートしていくこととしています。