暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(通貨単位 BTC)は数百万円の価格がついているから、それよりも価格が安い(低い)アルトコイン通貨を買った方が狙いめではないという声を最近聞くようになりました。
*アルトコインとはビットコイン以外の仮想通貨(リップルやイーサリアムなどのこと)
しかし価格が安いからいいと一概にそうとも言えません。
ビットコインは2020年末から機関投資家を中心に買いが急増し、その結果大きく値上がりをし2021年1月には420万円という歴代最高価格を記録しました。
もちろんその他の通貨も値上がりをしていますが、ビットコインは暗号資産(仮想通貨)の中でも一番取引量が多く、1単位(BTC)の価格も数百万円と高いです。
ですが、ビットコインの価格が既に高いから安い通貨が狙い目というのはちょっとリスキー、危険な考えと言えます。
その理由についてここでご紹介していきます。
この記事の目次
ビットコインは値段が高いから安い通貨がよい???
ビットコインは価格が高くて買えないから、価格が安い通貨が良いのか?
ビットコインが値上がりして多くの注目を集めると、新しく仮想通貨投資をする人も増えますが、このような考えをしている人が結構多いのに気づかされます。
仮想通貨の価格はその通貨独自のもので、単純に安いから高いからで比較でるものではないのです。
暗号資産(仮想通貨)上位の価格を確認する
ここで仮想通貨の時価総額上位(取引高)の仮想通貨の価格をみています。
世界で一番取引されているのはビットコインです。
ビットコイン | 345万円 |
イーサリアム | 10万円 |
リップル | 29円 |
ライトコイン | 13000円 |
ビットコインキャッシュ | 46900円 |
各通貨ごとに価格はバラバラです。
ここで価格が低いのはリップルで29円となっています。
通貨の価格が安いからたくさん買える?は誤解
例えば、ビットコインを一枚(1BTC)買う場合、345万円必要です。
逆にリップルを345万円分買うと118965枚買うことができます。
確かにリップルの方がたくさん買うことができますが、実際の価格を日本円に直すとどちらも345万円で同じ価格なのです。
またビットコインが345万円から2倍の690万円になった場合、リップルが29円から2倍の58円になった場合も同じ価値と言えるわ。
通貨の価格が安い方が値上がりが大きい?〜1年間の値上がりを比較
値段が安い方がたくさん買えるから値上がりも大きいと思っている人もいるかもしません。
それでは2020年の1年間の値上がりを見てみましょう。
期間は2020年1月13日から2021年1月13日
仮想通貨名 | 1年間の上昇率 |
---|---|
ビットコイン | 298% |
イーサリアム | 594% |
リップル | 28% |
ライトコイン | 156% |
ビットコインキャッシュ | 67% |
上の表を見てみると、1年間の上昇率が高いのがイーサリアムになります。
ですが、価格が一番低いリップルは28%しか上昇していません。
この上昇率を比較しても単に価格が安いから価格が上がり安いというのではないことがわかります。
仮想通貨を選ぶ場合の見方について
時価総額が高い方がより値動きが安定する
時価総額とは、発行枚数*価格 で表される取引高のことになります。
上の表では一番右の赤枠で囲ったところが時価総額になります。
*2021年1月13日時点の時価総額
仮想通貨名 | 時価総額(円) |
---|---|
ビットコイン | 64兆円 |
イーサリアム | 12兆円 |
リップル | 1.3兆円 |
ライトコイン | 9兆円 |
ビットコインキャッシュ | 8.7兆円 |
時価総額ではビットコインの価格が64兆円と一番大きいのがわかります。
通常外国為替相場のようにドル円やユーロ円など取引高が大きい方が価格が安定する傾向にあります。
それと同じで仮想通貨も時価総額が高いほど値幅が狭く価格が安定する傾向になります。
なので、その考えでいくとビットコインが一番価格が安定し、投資しやすい通貨とも言えるのです。
しかしながらビットコインの上昇率は既に書いたように1年間で価格は約3倍となっています。
それでもビットコインが時価総額が一番高いのに値上がりも大きいのは、機関投資家を中心に、それほど大きな資金がビットコインイに集まったのがその理由よ。
仮想通貨投資っはファンダメンタルが非常に重要
これまで説明してきたように、単に価格が安いからいいというのではなく、その仮想通貨が将来性があるか という視点を持つことが非常に重要と言えます。
2020年はイーサリアムが大きな上昇となりました。
それはイーサリアムのプログラムを使ったDeFi(分散型金融システム)が非常に普及し、イーサリアムについて大きな注目が集まったのがその大きな理由の一つとなっています。
またイーサリアム自体のアップグレードであるETH2.0についても同様に今後大きな期待が高まっています。
ビットコインは1000円から買える
ビットコインは345万円で価格が高いからというふうに見ている人も多いのですが、1単位つまり、1BTC=345万円だったとしても、0.00029BTC=1000円 からでも購入することが可能なのです。
一見ビットコンは345万円という価格ですが、その金額からではないと買えないというわけではないのです。
またビットコインの特徴としては発行枚数が21万枚と決まっており、みんなが持てば持つほど残りが少なくなっていき希少性が増す仕組みとなっています。
このように各通貨の特徴を踏まえた上で、より魅力的な通貨を見つけ投資していくのがいいと思います。