NFT分野で有名なデジタルアーティストのbeeple(ビープル)は、2021年に彼のデジタル作品がオークションで約75億円で落札され大きな注目を集めました。
NFTは暗号資産(仮想通貨)の技術でもあるブロックチェーンをベースにしたデジタルの資産ですが、その新しい分野で世界的に有名なのがbeepleなのです。
彼のデジタル作品はOctanRender(オクタンレンダー)と言われるソフトウェアを使っており、それはOTOYが開発しました。
またこれまでケイティペリーやジャスティン・ビーバーなど有名アーティストの作品も手掛けている世界的なアーティストでもあります。
NFT分野が注目を集めていくなかで、彼の影響力は更に高くなり、それは仮想通貨の分野においても影響していくのではないかと見ています。
この記事の目次
アーティストbeepleと仮想通貨の関係について
beepleはデジタルアーティストですが、彼の作った作品はNFTとして販売されています。
NFTが仮想通貨の技術でもあるブロックチェーンでできているところから仮想通貨とも大きな関係があるのです。
OTOYはブロックチェーンの分野としてRNDR(レンダー)というGPUのクラウドレンダリングの事業を行っており、実際に仮想通貨としてRNDRがそこで使われています。
またNFTの多くはイーサリアムのブロックチェーンからできており、RNDRもまたイーサリアムのブロックチェーンから出てきてる仮想通貨なので、その辺の影響は非常に強いと言えます。
以下各用語の説明です。
●Octan Render・・クラウドレンダリングのソフトウェア。これを使って3Dグラフィックの作品を作ることができる。beepleもOctan Renderを愛用
●OTOY・・Octan Renderの開発会社でクラウドグラフィック会社
●RNDR・・OTOYが行っているブロックチェーン分野の事業。GPUを使った分散型のクラウドレンダリングを行う。
世界的なデジタルアーティストbeepleについて
Mike Winkelmann, who goes by Beeple, shows off his digital art process in his home studio, Wednesday, Feb. 24, 2021, in Ladson, S.C. The $69.3 million March 11 online auction of a collage of 5,000 images by the artist by Christie’s auction house in London catapulted Beeple’s artwork into a league of the most expensive ever sold by a living artist. (Andrew J. Whitaker/The Post And Courier via AP)
BeepleまたはBeepleCrapとして専門的に知られているMichaelJoseph Winkelmann(1981年生まれ)は、アメリカのデジタルアーティスト、グラフィックデザイナー、アニメーターです。
彼は、ポップカルチャーの人物を参考にしながら、政治的、社会的な解説を行うコミカルで幻想的な作品を作成する際にさまざまな媒体を使用することで知られています。英国のオークションハウスChristie’sは、彼を「NFTの最前線にいる先見の明のあるデジタルアーティスト」と呼んでいます ーウィキペディア
Beepleは本名マイケルウィルケルマンといい、アメリカ出身のデジタルアーティストです。
父親が電気技師の家庭で育ち、大学でコンピューターサイエンスを専攻しています。
彼の作品はこれまで、有名アーティストである、katty Perry、Justin Bieber、deadmau5などのミュージックビデオで作品を制作し、またファッションブランドで世界的に有名なルイヴィトンの作品も手掛けています。
beepleのNFT作品がオークションで約75億円で落札
beepleの象徴的な出来事として、2021年3月11日にイギリスの有名なオークションハウス(一番古く歴史のある会社)のクリスティーズでbeepleの作品「Everydays – The First 5000 Days(毎日 − 最初の5000日)」が約75億円で落札されました。
これはbeepleが数年間毎日作成した作品をあつめたもので、彼の大きな功績と言えます。
Christie’s「メジャーなオークションハウスに初めてかけられたNFTベースの純粋なアート作品であるBeepleのThe First 5000 Daysは、69,346,250ドルで落札され、彼は最も価値ある存命アーティストのトップ3に入った。BeepleとMakersPlaceのおかげだ。
この75億円で落札された作品はNFTアート(デジタル資産)として出品されています。
NFTはすでに説明したように仮想通貨の技術であるブロックチェーンからできており、購入した人はブロックチェーン上にその証明がされていることになります。
NFTはアートだけでなく、不動産や会員権やミュージックなどあらゆる分野で適用ができるものです。
NFTで購入したものはブロックチェーン上でだれもがその証明を見ることができ、また購入したものをマーケットで他の人に売ることも可能なのです。
beepleのデザインがルイヴィトンで採用される。
ウィンケルマンがルイ・ヴィトンの芸術監督であるフローレント・ブオノマノから連絡を受けたとき、彼はインスタグラムで彼の作品のいくつかを見て気に入ったと言った→参考サイト
世界的なファッションブランドであるルイヴィトンの2019年春夏コレクションに彼のアートがプリントされた洋服がルイヴィトンで紹介されています。
世界的なブランドであるルイヴィトンの作品を手掛けたということは彼のキャリアの中でも大きなものと言えます。
beepleの作品は独自のテイストがあり、政治的なものを比喩したものなどとても印象深い作品が多いと言えます。
beepleのデジタルアートのソフトウェアOctan Render
beepleのデジタル作品はOTOYのOctanRenderを使用しています。(すべてでは無いみたいです)
すでに紹介したクリスティーズで約75億円で落札された彼の「最初の5000日間」の作品ではほとんどがOctan Renderを使った作成されたと言われています。
また上の画像はbeepleの作品が米国の有名雑誌TIMEの表紙となったものですが、この表紙の部分に彼の作品は「Octan Render」のソフトウェアによって作られていると記載があります。
beepleがOTOYのボードメンバー(諮問委員会)に選出される。
クラウドグラフィックスを専門とするテクノロジー企業であるOtoyは、デジタルアーティストのBeepleを諮問委員会に加えました。
すでにディレクターのJJエイブラムス、エンデバーCEOのアリエマニュエル、Googleのエグゼクティブチェアマンのエリックシュミット、JavaScriptクリエーターのブレンダンアイクを取締役会メンバーとして数えているオトイは、ビープルを参加させることで、NFTを含むデジタルコンテンツの未来を切り開くことを望んでいます。
*上の画像は既存のボードメンバー(2021年5月時点)
NFT分野の功績、そして彼がOctane Renderを使っているところから、OTOYがbeepleをボードメンバーとして選出しました。
今後NFTが普及している中で、OTOYはブロックチェーン分野であるRNDRをどのように普及させていこうかと考えており、そのためにbeepleをボードメンバーに起用したのではないでしょうか。
ブロックチェーンプロジェクトのRNDR
レンダートークンはbeepleが作るようなデジタル3D作品に必要なレンダリングを分散させる技術となっています。
GPUを使いクラウドレンダリングで作品を作成する場合、レンダリングに貢献した人にRNDRのトークン(仮想通貨)を配布される仕組みとなっています。
RNDRは仮想通貨なので当然価値を持ち、配布を受けたユーザーはそれを保有したり、売却したりすることが可能です。
2021年現在RNDRは海外大手取引所Huobiに上場しており、また米大手の取引所であるコインベースのカスディの対象通貨となっています。(カストディはコインベースが保管サービスを行っているもの)
RNDRの今後の将来性は?価格は上がるのか?
RNDRについてはこのサイトで以前から少しご紹介はしてきました。
RNDRについては、実績のある会社であるOTOYが親会社であるということ、そしてこの記事で紹介したbeepleがOTOYのソフトウェアを使っており、デジタル作品を使う場合のレンダリングでより多くの参加者を集めることができるかが重要なものとなります。
大手取引所に上場し始めているところも含めて今後認知度が高まっていく可能性もあると感じています。
しかしながら、まだ時価総額が大きいとは言えないため、プロジェクトを見極めた上で判断する必要があります。
RNDRについては私が配信している仮想通貨連載記事(購読者限定)で、2020年当初から先行して度々ふれてきています。
その時は10円とかそのくらいの価格でしたが、2021年には一時250円を記録するなどかなりのインパクトを見せています。しかしながらまだこれからというプロジェクトなので、私自身より具体的な情報は仮想通貨連載記事(購読者限定)で紹介していきたいと思っています。