Rendertoken(レンダートークン・通貨単位RNDR)は、GPUによる分散型クラウドレンダリングサービスのプロジェクトとなっています。
Renderの親会社であるOTOY(オトイ)はこれまでレンダリングの技術開発を行ってきており、分散型のクラウドレンダリングとして、RNDRトークンを使った報酬設計のプロジェクトを開発しています。
レンダリングとはコンピュータを使って画像、映像、音楽などを描写することをいいますが、GPUでのレンダリング時に貢献した人にレンダートークン(RNDR)を配布する仕組みとなっているのがこのプロジェクトの内容となっています。
RNDRについては、親会社のOTOYがレンダリングの経験が豊富であるということと、アドバイザーに有名な映画監督やグーグルのCEOが含まれていたりと今後の注目したい通貨の一つだと感じています。
この記事の目次
レンダーネットワークについて
レンダーネットワークについては、GPUを使ったレンダリングの作業時に、それを貢献したユーザーに報酬としてRNDRトークンを配布する仕組みとなっています。
最も効率的なレンダリングハードウェアであるGPUは、現在、すべての電話とPCの標準コンポーネントです。ただし、現在のシステムには多くの非効率性があります。ほとんどの開発者のGPUは、自分の作業をレンダリングしていないときはアイドル状態のままです。
このようにGPUが欠落している部分を補うユーザーに対して報酬が与えられるということです。
レンダリング(rendering)とは、データ記述言語やデータ構造で記述された抽象的で高次の情報から、コンピュータのプログラムを用いて画像・映像・音声などを生成することをいう。元となる情報には、物体の形状、物体を捉える視点、物体表面の質感、光源、シェーディングなどが含まれる。”render” の原義は「表現する、翻訳する、(脚本などを)上演する」などの意味。
レンダリングを行うソフトウェア、ソフトウェアパーツ、システムなどをレンダリングエンジンまたはレンダラーと呼ぶ。ーウィキペディア
RNDRトークンについて
トークン名 | RNDRトークン |
---|---|
発行量 | 9100万枚 |
通貨ベース | ERC20(イーサリアム) |
公式サイト | こちら |
ツイッター | こちら |
取引所(2021年2月時点) | UNISWAP,probitなど |
RNDRはイーサリアムベースで設計されており、GPUのマイニング、そしてGPUの固有の機能を使用して、ブロックチェーンの機能(ネットワーク、インセンティブ、信頼)をレンダリングする仕組みが考えられています。
RNDRの親会社OTOYについて
レンダーの親会社であるOTOYは2008年に設立され、以前、OctaneRender Cloud(ORC)として知られてたソフトウェアであるGTC 2013でRNDRの前身を最初に発表して以来、分散型のクラウドレンダリングを模索してきていた会社です。
OTOYはマーベルなどの有名な映画のレンダリングについても手掛けた経験があります。
OTOYのアドバイザーについては以下のように米国の有名な映画監督などがいます。
○jjabrams→スタートレックとスターウォーズの映画を監督
○AriEmanuel→「Entourage」TVシリーズのアリゴールドが基づいており、UFC所有者でハリウッドの大御所)
○BrendanEich→Brave Browserの創設者 *Braveは国内取引所にも上場している仮想通貨通貨のBATの発行者です。
そしてOTOYの委員については以下のとおりです。*画像元
○エリックシュミット→グーグルCEO
○アリ・エマニュエル→IMGの創設者
○サミュエル・J・パルミサーノ(IBMのCEO)
○BrendanEich→MozillaのCEOおよびBrave Browserの創設者
など大手企業のCEOがOTOYのボードメンバーに含まれています。
またレンダーについては、仮想通貨プロジェクトがパートナーとなっています。
○ベーシックアテンショントークン(BAT)→ウェブブラウザ
○ディセントランド(MANA)→分散化された3D空間サービス
○シアコイン(SIA)→ストレージサービスとして2015年に開発された。
○アルゴランド(ALGO)→ステーブルコインの発行で利用されてきているプロジェクト
OTOYに投資してる企業について
OTOYに投資をしている企業については画像にあるように
ワーナー・ブラザース、ネットフリックス、IBM、ユニバーサル、サムソン
など有名がOTOYに出資をしています。
スタートレック100周年にRNDRのレンダリング技術が採用
世界的映画であるスタートレック100周年を記念して、生みの親ジーン・ロッデンベリーとOTOYが提携し、レンダリング技術でスタートレックの映像を作成しています。
このプロジェクトには世界的アーティストビープル(RNDRの委員メンバー)も参加しています。
世界的映画にRNDRの技術が使われるという非常に印象的なニュースと言えます。
NFTにおけるレンダーの役割
2021年17日に米大手取引所のGeminiのCEOであるウインクルボスが大手のオークションCharitiesでNFTのオークションを行うと発表しました。
そのオークションではbeepleというアーティストが手掛けた作品がオークションとして出品されることになっており、彼の作品はレンダーのソフトウェアであるOctane rendererが主要な物となっています。
本人のツイートでは、「Octane レンダーは私の作品の主要なツールとなっている。」と発言しています。
これはレンダーの技術を特徴づける一つのニュースといえます。
世界的アーティストビープルがRNDRのボードメンバーに
RNDRのNFT事業進出のため、OTOYは世界的アーティストのビープルをボードメンバー(委員会メンバー)に起用しました。
今後RNDRの技術を使ってデジタルアートをどのようにNFTで展開していくのか注目を集めています。
AppleがOTOYのグラフィックをサポートしている
2020年にAppleは、OTOYとOctaneXグラフィックレンダラーのサポートに取り組んでいることをプレスリリースしています。
今後新たな取引所に上場について
2021年2月時点でRNDRは主要な取引所までは上場となっておらず、今後取引環境がどのようになっていくかが気になるところです。
米大手取引所のコインベースがRNDRを上場候補として検討中であり、2021年にどのような展開になるか注目されます。
2021年前半の主要な取引所については、UNISWAPと韓国の取引所であるprobitとなっています。どちらも取引することが可能ですが、UNISWAPが一番出来高が高い反面、イーサリアムの価格高騰の要因で取引手数料が高い傾向になり、韓国のprobitでは比較的安い手数料で購入できるものの、イーサリアムをprobitまで送金する時点で手数料が高いため、両方のメリットデメリットを考慮した上での取引が必要になると考えています。
*私の場合はメタマスクを使ってのUNISWAPでRNDRの購入を行いました。
まとめ
以上レンダートークンについてまとめてきました。
レンダーについては、2021年ではトレンドとなりつつあるNFTの分野での3Dアートの作品で積極的に事業を展開していくことになるのではないでしょうか。
RNDRの通貨についてはまだ時価総額自体はそんなに高くなく、個人投資家の参入も低いため、投資する場合については事業について慎重に考慮のうえ投資するのがいいのではないでしょうか。