コロナウイルスによる経済危機から影響力を増す仮想通貨ビットコイン
7月3日に日銀(日本銀行)は、デジタル通貨(CBDC)の実証実験を行う予定と発表しました。
すでに中国やその他の先進国は中央銀行のデジタル通貨であるCBDCを検討しており、中央銀行による通貨の流通の把握、送金手数料などのコスト削減を含めて将来的なデジタル通貨について注目を集めています。
このデジタル通貨の流れは、仮想通貨市場つまりビットコインについても非常にポジティブであり、同時期にオーストラリアでも仮想通貨決済対応店舗が2500店舗になるというニュースが流れるなど確実に進んできています。
この記事の目次
日銀がデジタル通貨を検討〜キャッシュレス決済の流れは来ている。
日銀、デジタル通貨(CBDC)の実証実験へ=報道https://t.co/lq8Q7FDtSQ
— CoinPost -仮想通貨情報サイト-【iOS版アプリリリース】 (@coin_post) July 2, 2020
日銀は中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の実現を見据えた準備を進める。
2日に技術面の論点をまとめたリポートを公表し、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の実証実験を行う方針を明らかにした。
現時点でCBDCを発行する計画はないとの立場は変えていないが、各国で開発が進むデジタル決済に遅れを取らないよう、民間の金融機関や決済企業と技術面の課題解決に取り組むとみられる。
日銀は、金融市場インフラに対してもたらしうる潜在的な利点や課題を研究するプロジェクト・ステラを欧州中央銀行(ECB)などと実施してきた。
これまでは企業間決済で利用するCBDCの研究が中心だったが、本リポートの結果を踏まえて行う実証実験を通じ、民間ベースの決済手段としてもCBDC実現可能性を探る考えを示した。
先進国の中では日本はデジタル通貨の動きは遅いと言われていますが、いよいよこのようなニュースが流れるようになりました。
中央銀行によるデジタル通貨、いわゆるCBDCは世界では中国が進めており、すでにシェンジェンなどの一部の地域ではデジタル通貨の実際の流通(テスト段階)が始まっています。
日銀のCBDC発行準備は、非常に重要な一歩と思います。ただし、デジタル通貨の最大の利点と問題点は、国境なく決済が行われる可能性でしょう。国際戦略を間違うと、システムとしてガラパゴス化する上、決済機能を中国に持って行かれかねません。国家間連携が鍵と思います。
— 市川眞一@ピクテ投信投資顧問 (@ShinichIchikawa) July 2, 2020
中国がデジタル通貨を発行する意図とは?
中国は昨年から中国の法定通貨である元について、2020年にはデジタル通貨として発行する考えがあることを表明しています。
前からやるやる…って話はあったけど、いよいよ、「デジタル人民元」が出来る日が近づいてきてる感。
いわゆる、電子通貨と呼ばれるものですね。
政府 or 中央銀行が発行の主体となるので、暗号通貨とは異なります。https://t.co/MohalLMPul
— クレジットカードの読みもの (@cardmics) April 27, 2020
中国がデジタル通貨の発行で意図していることは
●資金の流れを把握、監視する。
●マネロンは資産の海外逃避を防ぐ
●送金によるコスト削減
などが言われています。
金融危機でのレバレンの通貨価値がさらに下落
『アルゼンチンはセンターボが1 satoshiにまで下落している。
1センターボ硬貨の価値は、すでに1 satoshiになっていると指摘した。
現在、1 satoshiは0.0097円に相当する』
なんでも弱いところから症状が現れ全身に現れていく
徐々に先進国にもくる
₿ガチホ一択— 👑音速のGOX(2冠) (@GOXGOXGOX2) July 4, 2020
深刻な経済危機を抱えるレバノン共和国で、法定通貨レバノン・ポンド(Lebanese pound)の暴落が止まらない。中東に位置するレバノンの法定通貨レバノン・ポンドは、わずか10日間で半分の価値を失い、歴史的な安値を記録した。
レバノン出身の仮想通貨提唱者Saifedean Ammousは、6月21日からレバノン通貨の価値をBTC建てで追跡し、1satoshi(0.0099円)相当まで下落したことを報告した
Ammousによると、10年前のレバノン・ポンドは0.67BTC相当(約67万円)の価値があったという。一方で、Ammousの指摘する為替レートは、レバノン政府が規定する公式レートとは異なるパラレル・マーケット基準。公式レートでは、1レバノン・ポンド=0.00066ドル(7サトシ)ほどにあたる。
10年前と比べてビットコインだてで7分1の価値が下落しているレバノンポンド。
基本的に通貨危機が発生すると。
・政府は通貨の引き出しを制限
・ドルやビットコインなど他の資産との交換を制限、もしくは禁止
ということを政府は行います。
つまり自分の資産を守るという観点からはこのようなことが起こるまでに、資産で自国通貨以外を持っておくということが必要と言えます。
金融危機下の国では通貨が暴落し、食料も満足に買えない状況です。このような場合は農業などの第一次産業で資産を増やす人が出ていくると話を聞きます。
レバノンの金融危機の詳細はこちら
オーストラリアで仮想通貨支払いのお店が普及
オーストラリアの郵便局3,500店舗で仮想通貨が買えるようになったという!現金かカードで買えて、IDチェックした上でその場で交換するらしい。日本でも郵便局でBTC買えるようになったらすごいよねhttps://t.co/Qo9zWnDhZi
— ロシアンOLちゃん (@crypto_russia) June 28, 2020
フランスなどに続き、オーストリアでも仮想通貨の普及の波が始まろうとしている。
この夏から、オーストリアの2500以上の店舗で、仮想通貨(暗号資産)を利用し決済できるようになることがわかった。仮想通貨関連企業Salamantexが、同国最大の移動体通信事業者「A1」のA1 Paymentシステムを導入、大規模な仮想通貨決済の導入に動いた。
仮想通貨決済に対応する通貨は、以下のように時価総額が高い仮想通貨となっています。
A1 Paymentを利用する店舗側は、現金やクレジットカードの代わりに、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、ダッシュ(DASH)、ライトコイン(LTC)、XRP、ステラ(XLM)など複数の銘柄を支払い手段として受け付けることが可能になる。
主に時価総額が高い通貨ばかりですが、一つ匿名通貨のダッシュが含まれているのは、個人的に気になるところです。現時点でのダッシュの時価総額は24位と決済に含める必要があるのかと感じています。(政治的な意図があるかもしれません。)
ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコインは時価総額から言ってもまず間違いない通貨だと感じています。
まとめ
コロナウイルスの発生から特に注目されて来ているデジタル通貨。
法定通貨のデジタル通貨であるCBDCは、発行する場合でも必ず通貨の裏付け(担保)が必要となり、実際にこれまでのインフレを止める可能性があるかははっきりわかっていません。
しかしながらデジタル化が進む流れとしては、オーストラリアの状況のように仮想通貨決済の普及も今後期待され、通貨、そして一つの資産として大きな影響力を持っていくのではないかと感じています。