仮想通貨取引所が行う資金調達方法をIEO(イニシャル・コイン・オファリング)といい、これまで海外の取引所を中心に実施されており、多くの投資家が参加をしてきました。
IEOは従来の仮想通貨による資金調達のICOと違い、取引所が審査をして承認したプロジェクトのみ資金調達ができる仕組みとなっており、信頼のおける取引所になると上場後の価格が5倍から10倍となるなど非常に高いパフォーマンスとなっています。
日本でも2020年8月に国内仮想通貨取引所のコインチェックがIEOを国内で初めて実施することを発表したことで大きな話題となりました。
この記事では大手の海外取引所で行われたIEOは、通貨が上場後どのような値上がり、価格上昇となったのかを解説していきます。
この記事の目次
バイナンスでのIEOの実績について
通貨名 | IEO価格 | 上場日 | 上場後高値 | 倍率 |
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BitTorrent | 0.013円 | 2019年1月 | 0.197円 | 15倍 |
Fetch.AI | 9.5円 | 2019年2月 | 53.6円 | 5.64倍 |
Celer Network | 0.737円 | 2019年3月 | 4.4円 | 5.97倍 |
MATIC NETWORK | 0.29円 | 2019年4月 | 4.96円 | 17.11倍 |
Harmony | 0.35円 | 2019年6月 | 3.39円 | 9.69倍 |
Elrond | 0.072円 | 2019年7月 | 2.91 | 40倍 |
以上がバイナンスでのこれまで実施したIEOですが、全て5倍以上の値上がりとなっており、上場後すぐに暴落して価値がなくなるとうこともありませんでした。
この点から見てもやはりIEOで重要なのはそのプロジェクトと同じくらい取引所の信頼性が重要な要素と言えそうです。
海外取引所ビットレックスでのIEO「オーシャンプロトコル」
通貨 | OCEAN |
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入札額 | 0.12ドル |
IEO開始時期 | 2019年5月3日 |
海外大手の取引所のビットレックスのIEOで実施された仮想通貨のオーシャンプロコル。
これは珍しい例ですが、リリース後は価格が安値で推移をしていましたが、2020年に大きく高騰。
2020年8月時点で5倍を超える高騰となっています。
2020年話題となったIEOのSERUM
SERUMのIEOはFTXで実施
仮想通貨Serum(セラム)は海外の取引所FTXでIEOが実施されました。
入札額は0.1ドルからということで多くの注目を集めたIEOとなりました。
通貨 | SRM |
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投資額 | 2500SRM(一口) |
入札額 | 0.1ドル〜0.11ドル(約12円) |
IEO開始時期 | 2020年8月7日 |
FTXは2020年に話題の仮想通貨取引所でバイナンスとも提携を結んでいることで有名ね
バイナンスのIEOで一気に高騰
FTXでセラムのIEOが8月7日に実施されましたが、その後8月11日にはバイナンスでセラムの上場が決定し、上場後に一気にセラムが高騰することになりました。
Serumは2020年8月で26倍の高騰
8月26日はセラムの上場からまだ1ヶ月も経っていませんが、0.1ドル(11円)のIEO価格から260円という26倍もの高騰を見せました。
このようにIEOでは実績やある程度信頼性の高い取引所が行うことで投資家が集まり、このようなパフォーマンスを見せることがあります。
IEOに参加するにはそのIEOを行う取引所の通貨を保有した人を優遇したりという傾向が最近は強くなっています。
そのため例えばバイナンスの取引所通貨BNBは時価総額も高くリリースから右肩上がりの値上がりとなっています。
2020年コインチェックでも国内初IEOを実施する
コインチェック株式会社と、合計1,000万MAUのマンガアプリ群を運営する東証一部上場企業の株式会社Link-U及びブロックチェーン分野で豊富な実績を有する株式会社HashPortの合弁会社である株式会社Hashpaletteは、日本初のIEO(Initial Exchange Offering)の実現に向け共同プロジェクトを発足しましたことをお知らせ致します。ーコインチェック
これまで海外で主流であったIEOでしたが、2020年8月に国内仮想通貨取引所のコインチェックが国内で初めてIEOを実施することを発表しました。
コインチェックでの最初のIEOはパレットという仮想通貨が配布されることになっており、その仮想通貨は将来的に、漫画やアニメ、音楽などのエンターテイメントのプラットフォームで使用が可能となる予定です。
国内初のIEOだけあって、盛り上がることはまずは確実ではないかと思っています。多くの日本の投資家が参加すると推測されます。