ブロガーで仮想通貨投資でも有名なイケダハヤト(イケハヤ)氏が、保有していて暴落している仮想通貨のネム(nem 通貨単位XEM)を損切りし、その損失が600万円となったことが判明しました。
実際にネムはイケハヤ氏が以前からおすすめしていた仮想通貨の一つです。
しかしながらイケハヤ氏は仮想通貨を取り巻く現状を勘案して、ネムを売ったということです。
損切りして手にした200万円については、本人は触れていませんが、日に日に安全資産としての影響力を増してきているビットコインに投資をする可能性があると感じています。
ブロガーイケハヤ氏が仮想通貨ネムを損切り〜600万円の損失
ポートフォリオ見直し中。やはりNEMを損切りするかな……。取得単価22円くらいなのでだいぶマイナスです。
— イケハヤ教授@仮想通貨/DeFi (@IHayato) August 9, 2019
イケダハヤト氏は、2017年から保有していた仮想通貨の一つネムを売って約600万円の損失を確定しました。
彼のネムでの取引状況は、ネット上から集めた情報から以下の通りまとめました▽
取得単価・評価額 | 損切り単価・評価額 | ||
---|---|---|---|
22円 | 800万円 | 6.1万円 | 220万円 |
上の表のように、イケハヤ氏は800万円でネムを買って、その後220万円で損切りをしたため、マイナス580万円となりました。
イケハヤ氏のネムの損切りをチャートで再現
イケハヤ氏が22円で取得した具体的な日付は不明ですが、2017年の価格からおおよそ以下のようになります。
上のチャートはネムの週足チャートになります。(ローソク足1つが1週間)
ネムが2017年に22円となっていた時期は10月後半から11月。仮にそこでネムを買っていたとしてチャートに表示しています。
このチャートからイケハヤ氏の保有していたネムの価格の動向は以下の表のようになります。
時期 | 2017年11月 | 2018年1月 | 2019年8月9日 |
---|---|---|---|
ネムの価格 | 22円 | 200円 | 6円 |
評価額 | 800万円 | 7200万円 | 220万円 |
すごい値上がりね!!
ですが2018年1月にネムを売っていれば、今頃は「神」と言われていたかもしれません。
上のチャートのように、ネムだけでなく仮想通貨相場は2017年末から大きなバブルが到来し翌2018年1月末には大きな下落となり、2018年中は年間を通じて下落の期間となりました。
その期間を目の当たりにし、ネムは今後あまり上昇しないとイケハヤ氏は判断したようです。
なぜイケハヤ氏はネムを手放したのか?(損切り)
イケハヤ氏がネムを損切りした理由として以下のように語っています。
ネム自体は伸びしろはあるけど、ビットコインに変えたほうがより利益になる。
実際にはビットコイン価格上昇は2019年になってから高く、他の通貨に比べてもビットコインは一局集中になっていると言われています。
続けて
ネムはイーサリアム、トロン、イオスに比べて大きな遅れをとっているように思う。COSMOS、アルゴランド など様々な通貨が出てくる中でこれから挽回するのは難しいかと
とネムが他の仮想通貨に比べてプロジェクトが進んでないことをあげています。
損切りした後はビットコインに投資をした可能性も考えられる
保有銘柄をBTC, ETH, BNBに集約しております。
投資として長期保有する価値があるのはこの3銘柄かなと。
ETHがこのまま値上がりするのかどうかは、正直よくわかりませんが……。ある意味いちばん伸びしろがあるかも?— イケハヤ教授@仮想通貨/DeFi (@IHayato) August 9, 2019
2019年8月9日時点でイケハヤ氏は、BTC、ETH、BNBに資産を集約させていると語っています。
各通貨の説明は以下の通りです。
BTC・・ビットコインの通貨単位。ビットコインは誕生から常に時価評価額1位となっています。
ETH・・イーサリアムの通貨単位。イーサリアムは時価評価額2位の仮想通貨。スマートコントラクトという仕組みで、契約を自動化することができ世界的に注目を集めている。
BNB・・バイナンスコイン。バイナンスは世界最大の仮想通貨取引所と言われ、その取引所が発行している通貨。BNBを保有することで手数料が割引になる。また定期的にBNBは発行枚数を減らしているので、価格が上昇する仕組みをとっている。
イケハヤ氏から見放された仮想通貨ネムとは一体。
仮想通貨ネムはネム財団というところがプロジェクトを運営しており、日本ではザイフ取引所が最初にネムを取り扱ったことでも有名な通貨です。
ネムの特徴を簡単に表すと
●プルーフオブインポータンス(POI)というネムの取引に貢献した人が報酬を得ることができる仕組みとなっている。
●ネムのブロックチェーンは、ベネズエラの公式仮想通貨に使われたりと実用性が増してきている。
●ネムのウォレットではハーベスティングという報酬を得るシステムを利用できる。
という仕組みがあります。
ネムは2017年から爆上げ仮想通貨としての存在感があった。
2017年当初からネムを知っていたり、保有していたりする人は知っていると思いますが、ネムはリップルと共に「爆上げ仮想通貨の一つ」と言われていました。
上のチャートは2017年のネムのチャートです。
ネムは2017年当初では0.4円という価格で推移をしていましたが、2017年末には110円まで上昇、2018年1月には200円を記録しています。
0.4円→200円 = 500倍・・・
この倍率は
10万円→5000万円
になる倍率になります。
やはり人間は欲があるので利益は少しでも確保したいという気持ちがあるもの。
仮想通貨ネムの最近の現状について
ネムのブロックチェーンの実用性
#NEM ブロックチェーンが建設分野において採用され、新たなユースケースが生まれました。
医療・エネルギー・建設とさまざまな分野での利用が進んでいます。
執筆:エヌ氏(@BFM33211)https://t.co/JmIi62ARee https://t.co/JmIi62ARee— CoinChoice-ビットコイン・仮想通貨ニュース (@coin_choice) August 15, 2019
建設分野においてネム(NEM)ブロックチェーンが採用される事例が生まれた。2019年8月7日に、チリ自治大学でExpoBIM2019という最新のビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)技術に関するイベントが開催され、その中で発表された。
パブロ氏はNEMブロックチェーンの利点を強調した。速度、スケーラビリティ、暗号化セキュリティーの面で、最も堅牢なDLT技術の1つだと考えたようだ。
NEMブロックチェーンは、今後のカタパルト(catapult)への移行で、より商用向けに使えるブロックチェーンへと成長する可能性も期待される。
以上のように実際の社会でネムのシステムを使った実例が出てきている状況です。
ネムのカタパルトのメインネットは2019年後半の予定
上の画像はネムに関係したmijinのセミナーの様子。画像参照元ーmijin
#NEM 財団等が #Catapult パブリックローンチ戦略に向けて進めている、世界各国へのマーケットリサーチにおいて、僭越ながら日本コミュニティを代表するような形で質問を受けることになりました。
そこから収集された情報を元に、運営委員会の方向性が決定されるとのこと。(続く
— トレスト🐺NEMはCatapultで覚醒する (@TrendStream) August 9, 2019
ネムをより商用利用として使えるように仕様変更をするカタパルトは2019年後半の予定となっています。
すでにご紹介した建設現場での実例を含めてネムを社会的に実用化していこうというプロジェクトは進められています。
NEMの次世代コアエンジンがカタパルトです。数あるブロックチェーンの中でも、あらゆるビジネスデータを取り扱える実用性とセキュリティを備えた最も使い勝手の良いブロックチェーンになります。
数多くの処理速度とスケーラビリティ向上の為の機能強化に加え、カタパルトは非中央集権型のブロックチェーンではこれまで無かった新機能を搭載します。
アグリゲート・トランザクションやマルチレイヤー・マルチシグネチャー・アカウントなど、パブリックとプライベートの二つのブロックチェーンで利用できます。最先端のスマートコントラクト機能を、コーディングやセキュリティリスクに悩まされる事なく利用出来ます。ーネム公式サイト
ネムを使ったセキュリティートークン(STO)についても
セキュリティートークンとは証券性を持たせた通貨のことで、適切な規制のもとで資金調達ができたりと従来のICOをより安全性と実用性があるものになります。
セキュリティートークンは次世代の仕組みと言われており、仮想通貨が効率的に資金調達が可能なことから、実用性に期待が集めれています。
ネムに関係したものでいうと、2017年にICOで100億円の資金を調達したものに「コムサ(comsa)」があります。
comsaは仮想通貨での資金調達のプラットフォームのプロジェクトであり、その通貨にはビットコイン、イーサリアム 、ネムなどが対応通貨として上がっています。
今後もし日本がSTO(セキュリティートークンオファリング)が適切な環境下で行えるようになった場合にcomsaがどのような役割を果たしていくのかが注目されます。
【IVSセッション2】堀江氏(@takapon_jp)「日本の企業がICOで100億円を集めた。これは、まさに時代の変わり目だと思う。」#ivs17f pic.twitter.com/9onpvGyiF8
— IVS公式 (@IVS_Official) December 12, 2017
イケハヤ氏の投資の目線は良い。しかし・・・
イケハヤ氏は、おそらく今回ネムを損切りして、ビットコインやイーサリアム 、BNBなどの仮想通貨に再投資するのではないかと予想されます。
実際今やビットコインはデジタルゴールド(安全資産)として、大きな影響力を持ち始めており、2019年でも40万円の安値から最大150万円まで価格上昇しました。
今後実用性に期待されるイーサリアム やビットコイン以上に価格上昇をしているBNBについても、まさにいま注目を集めている通貨なのです。
実際にニュースを聞くことが少ない、そして価格が最高価格より大幅に下落しているネムを持って不安を感じるより、今一番ホットな仮想通貨に再投資するのを決断したのでしょう。
仮想通貨は突如として爆上げする。
上のチャートはリップルの2018年9月からのチャートです。
Bill Clinton Speaks At ‘Swell By Ripple’ As Regulatory Concerns Grow #cryptocurrency #Ripple
ビル・クリントン元大統領、仮想通貨の「規制緩和」を提唱 https://t.co/jzYV92RIFD— Misao_Sawa (@MisaoSawa) October 11, 2018
2018年9月にリップルが突如として高騰し、30円の安値から一気に65円まで高騰しました。
これはリップルの国際会議であるSWELLでビルクリントン全アメリカ大統領が登壇するニュースがあった原因と言われています。
このように仮想通貨で企業と提携したりといったニュースで仮想通貨が高騰するのは珍しくなく、そのタイミングは一般的な投資家では把握するのは簡単ではありません。
●期待されているがすでに織り込み済みのニュースでは価格が上がりにくい。
●時価評価額の低い通貨の方がリスクが高いがリターンも大きい。
●突如として仮想通貨のニュースが流れると価格は一気に高騰するがそのタイミングを一般投資家が見分けるのは困難である。
だけど時価評価額がビットコインより低いネムは、価格上昇のポテンシャルは高いといえるわね。
それは2018年1月のネムの高騰を見ればわかるわ。一度資金が入れば価格が一気に飛ぶのよ。
以下2017年12月から2018年1月の期間でビットコインとネムの価格の最小と最大を比較したわ。
2017年12月から2018年1月 | 最大価格 | 最小価格 | 上昇率 |
---|---|---|---|
ビットコイン | 220万円 | 100万円 | 120% |
ネム | 220円 | 23円 | 856% |
上の表とビットコインとネムの価格の上昇率を比較するとビットコインが2倍の120%に対してネムは9倍近い850%の上昇率となっています。
しかしながらネム自体が何もしていないわけではなく、社会的にネムを活用させる取り組みを行っていることは確かで、何かのニュースで資金が入った時に大きく上昇する可能性もないとは言えないのです。
今売られ過ぎているネムだからこそ、何かあって資金が入った時にポテンシャルは大きいと思うわ。
でも確かにビットコインの方が将来的には影響力が高くなっているから、投資する割合としてビットコインの方が比率が大きくするのは賢明と言えるわね。
今回のイケハヤ氏のようにインフルエンサーが投資したことについて、それを真似するというのではなく、参考程度とした方が良さそうです。
これまでインフルエンサーの発言では予想があった頃もありますが、外れることも多くありました。
基本的に投資は自分の判断で行うものであり、インフルエンサーの情報だけ鵜呑みにするのではなく、様々な情報を自分で取捨選択しながら、自分にあった投資を心がけるのが良いでしょう。
まとめ
以上イケハヤ氏がネムを損切りした件についてまとめてきました。
仮想通貨を投資する場合にはビットコインに比重を取るのは時価評価額が高く価格も安定しているため賢明な投資と言えるでしょう。
しかしながらネムのような時価評価額の低い通貨は、資金が入った時にビットコイン以上の価格が上がる可能性があるのも確かです。
なので、それを頭に入れて、通貨が安値で推移をしているタイミングで余裕資金で買って持っておくのも一つの大きな選択肢と言えます。